奈良市の鑑定評価

奈良市の不動産鑑定に精通した不動産鑑定士です。日本アプレイザルネットワーク株式会社香芝支店は公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会の会員であり、奈良市はじめ全国の最新の取引事例、賃貸事例を収集することが可能です。
弊社は、不動産鑑定士としての専門性とネットワークをベースに、奈良市をはじめ全国の不動産鑑定評価を得意としております。奈良市の不動産定評価でご相談があれば、日本アプレイザルネットワーク株式会社香芝支店まで、お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。

以下は、以前、奈良市の不動産鑑定評価を行ったときに地域要因の分析で記載した文章の一部です。

① 市区町村の概況
a. 沿革
奈良県の県庁所在都市であり、東大寺、奈良公園を中心とした観光都市として古くから栄えてきたが、昭和40年頃より近鉄奈良線沿線を中心に住宅開発が行われ、大阪近郊の住宅都市として発展した。
市域は平成17年に都祁、月ヶ瀬を合併したため約277k㎡と大きく拡大し、市東部の境界は伊賀市に接続するまで延伸した。市街化区域は約48.4k㎡、調整区域は約163.2k㎡、残りの約65.2k㎡が都市計画区域外となっている。
市街化区域の内、住居系地域が全体の約87.6%を占め、商業系は8.1%、工業系は4.3%に留まる。
市域は、①東部のJR奈良駅、近鉄奈良駅を中心とする旧市街地、業務商業地域、②新大宮駅、西大寺駅が中心となる新興業務商業地域、③北西部の学園前駅、富雄駅を中心とする新興住宅地域、④南東部の田園が混在する旧住宅地、⑤尼ヶ辻駅、西ノ京駅を中心とする旧住宅と新興住宅の混在地に大きく区分できる。

b. 交通施設の状態
鉄道については、近鉄奈良線、京都線、橿原線が大和西大寺駅をターミナルとして東西南北に伸び、JR大和路線、桜井線がJR奈良駅を中心に南北に走る。大阪難波へは近鉄奈良線快速急行で約35分、天王寺、梅田へはJR大和路線で各々約35分、45分と大阪通勤圏の住宅地として十分な交通利便性が備わる。
平成21年3月より大阪難波駅まで延伸した阪神なんば線との相互直通運転(近鉄奈良駅~阪神三宮駅 快速急行 80分)で、奈良方面から神戸方面への乗り入れが開始された。平成18年4月より近鉄生駒駅から地下鉄中央線と接続した近鉄けいはんな線が学研奈良登美ヶ丘駅まで開通し、北西部の新興住宅地からの大阪市中心部への利便性が向上した。平城遷都1300年祭を目処に行われていたJR奈良駅周辺の土地区画整理事業とあわせてJR奈良駅大和路線の高架完了、平成22年3月には最後まで地上を走っていたJR万葉まほろば線(桜井線)ホームが高架に切り替えられた。

c. 道路整備の状態
主要商業路線としては南北に走る国道24号線、国道169号線、県道754号線(木津横田線)、東西には国道308号線、新興住宅地を生駒まで横断する「ならやま大通り」等がある。国道24号線のバイパスとして京奈和自動車道の郡山南-橿原北区間が部分開通し、奈良~橿原間の渋滞は大きく改善された。また、第二阪奈道路の開通により大阪市内(阪神高速)への系統連続性が向上した。宝来ランプ付近の阪奈道路の一部高架道路が開通した。その他、JR奈良駅高架工事に伴う、油阪、大森交差点の道路高架撤去工事、JR奈良駅西口から国道308号線に接続する奈良生駒線の整備、同西口から阪奈道路への接続道路の新設、三条通の拡幅工事、平成22年10月のJR奈良駅東西を結ぶ自由通路開通等、JR奈良駅周辺での道路整備が進んでいる。

d. 供給処理施設の状態
平成23年4月1日の下水道の整備状況は、行政人口に対する普及率が約90.9%である。また、平成23年3月末時点の上水道の普及率は、約99.8%であり、水源については平成10年に比奈知ダムが完成して、平成11年より約5万m³/日が供用開始され水源の安定確保が達成された。

e. 商業施設の状態
商業区域は主要幹線道路沿いに発達した郊外型大型店舗中心の路線商業地、西大寺駅周辺の奈良ファミリー(近鉄百貨店、ジャスコの複合店)を中心に形成される大型店舗中心の都市型商業地、JR奈良駅、近鉄奈良駅、新大宮駅、学園前駅、富雄駅等駅前に形成される中型店舗中心の商業地、さらに、阪奈道路沿いの近鉄奈良駅から新大宮駅間に発達する業務商業地に大きく区分される。
郊外路線大型商業施設としては、「イオンスーパーセンター大安寺店」「イトーヨーカドー」「ケーズデンキ」「ロイヤルホームセンター」「近鉄ビックス」等があり、都心型大型商業施設として「奈良ファミリー」がある。平成18年には学研奈良登美ヶ丘駅前に、平成19年には高の原駅前に各々「イオンショッピングセンター」が開業し、平成20年には柏木町にヤマダ電機が開業、平成21年3月にはJR奈良駅東側にスーパーホテルや銀行等が入居する複合商業施設が完成した。ジャスコ奈良南店は平成20年8月20日閉店したが、跡地はGS、食品DS・薬局・眼鏡屋等の店舗となっている。平成22年10月にJR奈良駅に駅の東西を結ぶ自由通路が開通、通路南側に「ビエラ奈良」(ファーストフード店、居酒屋等が入居)がオープン、平成23年4月にはJR奈良駅西側の三条本町に奈良市保健所・教育総合センター(地上9階地下1階)が完成した。

f. 商圏及び顧客の状態
大型商業施設の集客力は高く、周辺の木津川市や精華町等を含めた広域地域を商圏としている。従来は西大寺駅前の「近鉄百貨店」「ジャスコ」を中心とした「奈良ファミリー」と旧そごう跡施設の「イトーヨーカドー」が商圏の中核施設としての地位を占めていたが、さらに平成20年3月に県境近くの京都府木津川市で複合商業施設「ガーデンモール木津川」が開業、「イオンショッピングセンター」が学研奈良登美ヶ丘駅前と高の原駅前に相次いで開業、平成22年3月25日に奈良市境の大和郡山市下三橋町に「イオンモール大和郡山店(敷地 166,074㎡)」が開店し、顧客の分散化が進んでいくものと予測されるが、商圏の潜在的需要能力が大型商業施設に追いつかず、顧客の奪い合いが激化している。
一方、主要駅前の既存商店街の過疎化には歯止めがかからない状況で、繁華性の低下により住宅地への種別移行が散見される商業地もある。なお、近鉄奈良駅、JR奈良駅前の商業地(三条通り、東向商店街等)は、観光客を主要ターゲットとしているため、近年の歴史ブーム、近鉄奈良駅~阪神三宮駅間の開通、平城遷都1300年祭の開催等で観光客は増加傾向にあったが、平成23年3月11日に発生した東日本大震災に起因する原発の放射能漏れ事故によって外国人観光客が激減しており、明確な収束の道筋が示されるまでこの傾向は続くものと予測される。

g. 将来の動向・その他
路線商業地は郊外に展開する大規模複合商業施設に顧客を奪われがちであり、立地する業種の変更も頻繁に見受けられる。奈良町を中心とした旧市街地は、歴史ブームを背景として、町屋を改造した小規模店舗やアートスペース等の人気が高い。奈良町に続く餅飯殿商店街はインキュベータ施設の設置等官民一体の活性化策が功を奏し集客に成功している。但し、東日本大震災に起因する原発の放射能漏れ事故によって外国人観光客が激減しており、店舗の収益性低下が懸念されている。住宅地の土地価格は、近鉄けいはんな線の開設に伴う周辺の宅地造成、宅地分譲、商業施設開店などの価格形成要因の変化により、開設当初は上昇していたものの、現在は新駅効果は一巡しやや弱含みで推移している。平成22年秋以降のあやめ池遊園地跡地の住宅開発販売は第1期、2期ともに好調な売れ行きを示している。近鉄奈良線と阪神なんば線との相互直通運転に伴う近鉄奈良線沿いの土地価格への影響は、駅乗降客数の増加等により近鉄奈良駅周辺を中心に商業地価格の下支え効果を果たしている。東部の旧市街地は、従来から宅地供給の少ない地域であり、利便性や希少性などから駅徒歩圏の土地価格は底堅いものの、一般的要因の影響により需要は低調である。また、南東部や南西部の旧集落と新興住宅地の混在地では、相対的に道路事情が劣り、市場性も低いため、地価は下落傾向にある。なお、ポスト遷都1300年祭として「記紀・万葉プロジェクト」が進んでおり、集客効果が期待されている。


奈良市の不動産鑑定評価については、弊社までお気軽にご連絡下さい。

不動産鑑定業 国土交通大臣登録(1)第274号
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